夜風のような君に恋をした

顎先まで垂れたそれは、ほのかな光を放ちながら彼の肌を離れ、そして地面で弾けて消えた。

「なんで助けたんだよ」

「………」

「『どちらかが死んでしまったら解散』って言っただろ? 雨月に俺を助ける権利はない」

「でも、私だって冬夜に助けられた」

「あの時とは違う」

悲痛な面持ちで、冬夜がかぶりを振る。

「俺なんて、生きてる価値ないんだ」

何度も何度も、頭を振り続ける冬夜。

まるで自分の存在そのものを疎ましく思っているようなその行動を見ているだけで、息が苦しくなる。

「昨日、ばあちゃんちの近所に住んでる人に聞いたんだ。母さんが、自殺だったってこと。産後うつだって言ってた。つまり俺の存在が、母さんを殺したんだ……」