夜風のような君に恋をした

いつしか空は朱色がかり、間もなくの夜の訪れを知らせていた。

私は宵くんと芽衣とその場で別れ、再び電車に乗る。

ガタンゴトンと揺れる車内で、窓の向こうの夕暮れの景色を眺めながら、冬夜のことを考えた。

冬夜が亡くなってしまった本当の理由は、結局わからずじまいだった。

だけど、収穫がなかったわけではない。

はっきりと自覚できからだ――冬夜は死んではいけなかったって。

そして何よりも、私の心が、彼を死なせないでと叫んでいる。

夜の海のように静かで、感情の起伏の波が乏しかった心が、彼が必要だと泣いている。

――彼を救いたい。