「あなた、いい気にならないでよね。颯くんの告白、さっさと断りなさいよ!」
定番とも言える体育館裏に連れてこられたあたしは、さっそく彼女達に詰め寄られていた。
颯くんのファン、ホントにいたんだ。
と、そっちの方に驚いてすぐに彼女達への返事を口に出来ない。
「椎菜はね、入学式のころから颯くんのことが好きなのよ!?」
端の方に立つ女子の言葉で、ファンというより好意を寄せている人とその友達というグループなんだと分かった。
そっか、そうだよね。
いくら颯くんでもグループが出来るほどのファンはいないよね。
そんな風に納得すると、中央にいた椎菜さんと呼ばれた子が一歩進み出てくる。
「月見里さん。お願い、せめてあたしが颯くんに告白する勇気が出るまで彼の告白を受け入れないでほしいの……」
小動物を思わせるような椎菜さんは、目じりに涙をためてうったえてきた。
うっ、可愛い。
こういう子のことを守ってあげたいタイプっていうのかな?
「ちょっと、さっきから黙ったまんまで。何か言ったらどうなのよ!?」
初めに声を上げたのとは別の友人らしき人が叫ぶ。
そこでやっと、あたしも何か言わなきゃないんだって思った。
定番とも言える体育館裏に連れてこられたあたしは、さっそく彼女達に詰め寄られていた。
颯くんのファン、ホントにいたんだ。
と、そっちの方に驚いてすぐに彼女達への返事を口に出来ない。
「椎菜はね、入学式のころから颯くんのことが好きなのよ!?」
端の方に立つ女子の言葉で、ファンというより好意を寄せている人とその友達というグループなんだと分かった。
そっか、そうだよね。
いくら颯くんでもグループが出来るほどのファンはいないよね。
そんな風に納得すると、中央にいた椎菜さんと呼ばれた子が一歩進み出てくる。
「月見里さん。お願い、せめてあたしが颯くんに告白する勇気が出るまで彼の告白を受け入れないでほしいの……」
小動物を思わせるような椎菜さんは、目じりに涙をためてうったえてきた。
うっ、可愛い。
こういう子のことを守ってあげたいタイプっていうのかな?
「ちょっと、さっきから黙ったまんまで。何か言ったらどうなのよ!?」
初めに声を上げたのとは別の友人らしき人が叫ぶ。
そこでやっと、あたしも何か言わなきゃないんだって思った。