甘い毒に溺れ堕ちて

湧き上がる想いを言葉に乗せ、意を決して告げた。

見開かれていた目がさらに大きく丸みを帯びていく。



「言っとくけど、嘘でも冗談でもないからね」

「本命としての告白?」

「うん。本命中の本命」



両手をすくい取って握りしめ、目を合わせて強調する。


全てが明るみになった後、彼とは意図的に距離を置いていた。


夏休みの終わりに合わせてモーニングコールは終了。交流の頻度も徐々に減らして。

会話も必要最低限に留め、話す時は茉耶や夏目くんを交えるなど、あえて2人きりになるのを避けていた。


けどそれは、意地悪だとか、嫌がらせのつもりではなくて。


無邪気な笑顔も、直球すぎる物言いも、不器用な愛情も。

彼の全てが愛おしくて、大切にしたくて。


傷を舐め合う関係から、健全な関係になりたかった。

指導係兼お世話係ではなく、占部 真彩という1人の人間として、堂々と彼の隣に立ちたいと思ったから。



「なので、嫌いになったわけでは……」

「うん。知ってる」