甘い毒に溺れ堕ちて

「ふふふっ」

「ん? どうかした?」

「本当に大好きなんだなぁと思って」



キョトンとする彼に目を細めて微笑む。


ブリーチ卒業から1年半。

太陽光に反射してまばゆい輝きを放っていた彼の髪は、落ち着きと温かさを感じるダークブラウンへ。


藍くんいわく、髪色は母親、髪質は祖母とそっくりなのだそう。



「おばあさんが羨ましいな」



この十数年間、一時期距離を置かれてはいたものの、一途に愛を注いでもらえて。

私も、決して愛されてなかったわけじゃないけど、もっと早く知り合ってたらどうなっていただろうなぁって。

藍くんの口からおばあさんの話が出てくると、たまに考えたりするんだよね。



「……真彩ちゃん」

「はいっ。なんでしょう」

「俺のばあちゃんにやきもち焼いてるの?」



神妙な面持ちに姿勢を正したのもつかの間。

予想外のワードが出てきて、「えええ!?」と素っ頓狂な声を上げた。