甘い毒に溺れ堕ちて

「……あ、そういえばさ」

「ん?」

「面談で思い出したんだけど、真彩ちゃんはいつするの?」



温まった心に水を差すように現実が邪魔をしてきた。



「ごめん、いきなり。真彩ちゃんだけプリントに名前書いてなかったから」

「終業式の日に。都合が合わなくて……」



1学期を締めくくる行事、三者面談。

夏休み、くれぐれも羽目を外さないようにと釘を差すかのごとく、今年も最後の週に行われる。



「藍くんのところはお父さんが来るの?」

「うん。半休取って来てくれるって。真彩ちゃんのところは……」

「お母さん。うちは休めなさそうだったから……」



あれから毎日、家中くまなく捜したものの、結局プリントは見つからず……。

担任に相談し、仕事が終わった後に行うことになった。



「やんなっちゃうよね。仕方のないことではあるけどさ」

「ね」

「頼むから余計なこと言わないでくださいよって口止めしておこうかなー。手作りスイーツでも差し入れしてさ」

「あはは……」