甘い毒に溺れ堕ちて

考えに至った理由を述べて、反応を観察する。

腕を組み、眉間にシワを寄せてはいるが、「家事……うん、なるほどな」と、心当たりがある様子で頷いている。



「夏目くん、藍くんの家族を見たことあるんだよね? 何人家族かはわかる?」

「どうだろうなぁ。多分3人だとは思うけど、じいちゃんばあちゃんもよく来てたからなぁ……」

「おじいさんとおばあさんも見たことあるの?」

「うん。二分の一成人式の時に。ペアルックとまではいかないけど、ベージュのスーツ着ててさ。周りが父親と母親ばかりだったから、けっこう目立ってたんだよね」



当時の状況を回想する夏目くん。

おじいさんを見かけたのはそれっきりだったが、仲睦まじげに写真を撮る姿が今もなお印象に残っているのだと。



「藍も藍で、見つけた瞬間、キラッキラの笑顔で手ブンブン振ってて」

「おじいちゃんっ子、おばあちゃんっ子だったんだね」

「ああ。こんなふうに目細めて頭撫でてて。めちゃめちゃ愛されてるなぁ〜って感じたもん」