運動が苦手な私には、学校裏の林を30分歩くのは苦痛でたまらなかった。
 しかし、目的の場所へ行く為には弱音を吐いてはいられない。
 こんな自分を変える為に、私は歩き続けているのだから。
 舗装のされていない落ち葉で埋まった道をローファーで踏みながら、まだ着かないのかとイライラしていた。
 ガサガサとなる落ち葉が靴下越しに足に当たり、その度にチクチクと痛みがはしる。
 不満を持ちつつも、私は学校のクラスメイト達が話していた噂を反芻していた。