別れるようなことがあったらまたアプローチしてくるのかと思っていたら、まさかの付き合っているときでもアプローチする宣言をされる。
いくら倦怠期が来たとしても、それはどうなの⁉
「あのですね、坂本先輩。流石にそれは――」
コンコン
いくらなんでも彼氏がいるうちからアプローチはやめて欲しいと、そこはハッキリ断ろうとしたときだった。
ノックの音の後に「失礼します」と高志くんが入ってくる。
「千隼様、先生から差し入れを頂きまして――ああ、星宮さんもいたのか。君も食べていくか?」
なにやらお菓子が入っているらしい紙袋を持ち上げて聞かれる。
あたしは仕方ない、と軽く息を吐いて「ううん、遠慮しとく」と断った。
坂本先輩には後でちゃんと言っておこう。
……聞いてくれるかは分からないけれど。
「話が終わったら一緒に帰ろうって幹人くんと約束してるの」
待ってるかもしれないからもう行くね、と椅子から立ち上がった。
「……いや、まだ大丈夫じゃないか? 久保のことは放っておいて食べていくと良い」
「え? いや、待たせちゃうし」
「いいから。……良く分からないが、美来さんが久保と仲良くしているのを見ると物凄く気分が悪いんだ」
「……何で?」
いくら倦怠期が来たとしても、それはどうなの⁉
「あのですね、坂本先輩。流石にそれは――」
コンコン
いくらなんでも彼氏がいるうちからアプローチはやめて欲しいと、そこはハッキリ断ろうとしたときだった。
ノックの音の後に「失礼します」と高志くんが入ってくる。
「千隼様、先生から差し入れを頂きまして――ああ、星宮さんもいたのか。君も食べていくか?」
なにやらお菓子が入っているらしい紙袋を持ち上げて聞かれる。
あたしは仕方ない、と軽く息を吐いて「ううん、遠慮しとく」と断った。
坂本先輩には後でちゃんと言っておこう。
……聞いてくれるかは分からないけれど。
「話が終わったら一緒に帰ろうって幹人くんと約束してるの」
待ってるかもしれないからもう行くね、と椅子から立ち上がった。
「……いや、まだ大丈夫じゃないか? 久保のことは放っておいて食べていくと良い」
「え? いや、待たせちゃうし」
「いいから。……良く分からないが、美来さんが久保と仲良くしているのを見ると物凄く気分が悪いんだ」
「……何で?」