地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

 治まった。

 大勢がいてもシンとした体育館。

 その様子に争いは治まったんだと実感する。

 確認のように奏を見ると、あたしの考えを肯定するように笑顔で頷いていた。

 それを見てあたしもやっと笑顔を浮かべると、今度は大きなスピーカーから明るく軽快な音が鳴らされる。


 香たちにお願いしていたんだ。

 あたしの歌が終わって争いを治められたら、今度は明るくポップな曲を流してって。

 みんなで頑張って準備したハロウィンパーティー。

 争っただけで終わるなんて、冗談じゃない。

 だからここからは盛り上がるための歌を歌う。


 さあ、ここからは奏がメインだ。

 バラード以外は奏の方が上手いからね!


 一気に盛り上がれるように、今人気のJ-POPから始まった。

 初めは変化について来れない様子だった生徒たちも、すぐに盛り上がりを見せてくる。

 そうしてコンサート会場のようになった体育館に、待っていた人物が現れた。

 なぜかタキシード姿に着替えた幹人くんが、人垣をかき分けてステージの目の前に来てくれる。


 《かぐや姫》を迎えに来てくれた《月帝》の次期総長。

「美来!」

 眩しそうな笑顔をあたしに向けてくれた大好きな彼氏に、あたしは昂った気持ちのまま跳んだ。