地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

「やべっ。俺も八神さんから連絡来てたわ」

 あたしがみんなに返事を送っている間に幹人くんもそう言って電話を掛ける。

 でも八神さんは忙しいのか出なかったようで、幹人くんも簡単にメッセージを打って送っていた。


 一通り送り終えたら誰かから電話がかかってくるかもしれないと思ったけれど、全くかかって来なくて逆に不安になる。

 学校がどんな状態なのか、全く分からない。

 メッセージアプリでは、何人かは既読マークがついているから読んではいると思うんだけれど……。

 とにかく気は焦るけれど、それで今すぐ状況が分かるわけじゃない。

 あたしとしのぶはこの時間を利用して、他の二人に稲垣さんの目的や裏で行っていたことなどを話した。


「稲垣さんが……本当は空気じゃない?」

 一通り説明が終わってからの幹人くんの第一声がそれだ。

 いや、確かにそこはあたしも驚いたけれど……一番衝撃を受けるのがそこなんだ?

 普通は裏で暗躍して八神さんたちを裏切るような行為をしていたことに驚くんじゃないのかな?


「あー……あの人か。気配消してたからか? あんまり記憶にないな」

 奏の方は確かにそうだよねって思えるコメント。

 あたしですら気配を察知出来ない状態だったもの。

 ほとんど接点のない奏が存在を認識していなくてもおかしくはない。

 そんな会話をしているうちにあともう少しで学校につくというところに来た。

 校内は本当にどういう状況なんだろう。

 そんな不安から何となくみんな黙り込んでしまっているところに、あたしのスマホが鳴る。

 見ると、坂本先輩からの電話だった。