地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

「SNSって……まさか⁉」

 そこまで聞けば奏の言いたいことは予測できる。

 その橋場って男が、SNSで拡散された美来の写真を見つけてしまったんだろう。

 そして美来の居場所を知ってしまった。

「そうだよ! あいつに知られた。地元の友人に様子を聞いたら、最近橋場を見かけなくなったって言っていた。……あいつは美来を追ってこの街に来てる!」

「それ、は……」

 嫌な予感が胸の内側から一気に湧いてくる。

 奏が、その話を今するってことは――。

「美来を連れ去った香梨奈って女は、どういうわけか橋場と結託してあいつらに引き渡したんだ!」

 確信を持って叫ぶ奏に絶句する。


 美来に執着している男が、彼女を連れ去った?

 何とも言えない怒りが湧いてきて、会ったこともない橋場って男を憎く思う。


 ……いや、でも冷静になれ。

 奏の言葉にはかなり思い込みも入ってねぇか?


 怒りの感情が昂るときほど冷静にならなきゃならねぇ。

 それは、ケンカをする上で大事なことだと八神さんに教わった。

 だから、深く息を吐いてから奏に問いかける。


「その橋場って男がこの街に来てるってのはあり得そうだ。でもその女と結託したって証拠はねぇだろ? 第一連れ去ったのがその女って決まったわけじゃねぇ」

 極力冷静になろうとしている俺を奏はギロッと睨む。

 そして自分のスマホを俺に見えるように向けてきた。