「俺は諦めないからな?」

 《星劉》のテーブルで取る昼食時、如月さんに幹人くんと付き合い始めたのかと確認された後の言葉。

 まるでそれが当然だろうとでも言うように、言った後はパスタを口に運んで食事を進めていた。


「……」

 ……やっぱり言った。

 みんながみんな口をそろえたようにそう言うから、如月さんも言いそうとは思っていたけれど……。

 こんな世間話のようにサラリと言われるとは……。

 なんて言えば良いか……とりあえず、呆れた。


「だからって邪魔しすぎると嫌われますよ?」

 あたしが黙ってチャーハンをもぐもぐしていると、右隣に座る勇人くんが先に口を開いた。

「そうそう。確かに久保かよーって気分にはなりますけど、それで邪魔して美来に嫌われたら元の子もないっすからね」

 左隣に座る明人くんも続くように話し出す。

 そんな二人にムッとした表情でパスタを飲み込んだ如月さんは、話すために口を開く。

「別に俺は何もしていないだろう?」

 確かに、ハロウィンパーティーの準備中はこうして昼食を一緒にすることはあっても他で会うことはなかった。

 会うことが無ければ邪魔をするようなこともない。