「……なんだ、てめぇは? 美来を知ってんのか?」

 橋場は突然話しかけてきた俺を警戒するように睨みつけた。

 その様子は迫力があったが、それだけで怖気づくほど俺は弱くない。


「もしかして、彼女が欲しい……とかいう感じか?」

「……だったらどうだっていうんだ?」

 睨まれても動じない俺に、橋場は思ったより冷静に対応している。

 怒りっぽい性格にも見えたが、案外頭は悪くなさそうだ。


 俺はついてるのかもしれないな。

 銀星たちより、こいつらの方が計画には適任かもしれない。

 その喜びに思わず口角を上げて、俺は計画へ誘うための言葉を口にした。


「あんたたちが星宮美来を手に入れる手伝いが出来るかもしれない、と言ったらどうする?」



【地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~ 第三部完】