地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

「もうフライパン持ったまま慌てて来ちゃったよー」

 困り笑顔の遥華は「でも持ってきて良かったかも」なんて言っていた。


 っていうか、連さんもここに住んでるんだ……。

 もしかしてこの家、あたしが思っているより結構人がいる?


 そんな疑問を抱きつつ、三人改めて座り本来の挨拶の場になる。


 高峰充成(みつなり)と名乗った組長さんは、にこやかに話し出す。

「さて、美来ちゃんと言ったかな? 遥華の友達として歓迎する。極道の家ってことで緊張してしまうかもしれないが、怖いことはないからゆっくり泊まって行ってくれ」

「ありがとうございます」

 堂々と上座に座る充成さんの言葉にお礼を言う。

 最初に感じた印象のように、快活で優しい人みたいで安心した。

 でも。


「……いやぁ、話には聞いていたが本当に可愛い子だね。俺がもう三十年――いや、二十年若かったら本気で口説いていただろうなぁ」

 笑って言われたけれど、半分くらいは本気っぽくてちょっと引いた。

 女好きなところはある意味二人の父親っぽいけれど……。


「まあ、流石に俺が口説くのはまずいか」

「……」

 少なくともそれくらいの分別はある様で安心した。