地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

 素肌に柔らかいものが触れて、熱い吐息がかかる。

「ちょっ! やめてくだっ――んんぅ!」

「良いじゃねぇか。キスはしねぇっつってんだろ? 味見くらいさせろよ」

「味見って⁉ ちょっ、本当にやめて――あっ」

 弱い部分への甘い刺激は、嫌だと思っていても多少は反応してしまう。

 そして女慣れしているっぽい銀星さんはしっかりと読み取ってしまった。


「ん? なんだ美来。首弱ぇの?……へぇ」

 その声が楽しそうに震える。

 何だか前にもこんなことがあったような、と既視感を覚えた。


 顔は違っていても性格は似ているのかも知れない。

 今の銀星さんは、あたしが嫌っていた頃の久保くんそっくりだったから。


「イイ声聞かせろよ」

「は、んんぅ……ちょっ、本当にやめて――」

 このままじゃ本当にマズイ!


 そう思ったとき――。


「くおぉら銀星ぃー!」

 唸るような遥華の声が聞こえる。

 続けてゴンッと鈍い音が聞こえると、銀星さんは「グッ」と唸りあたしの上からどいてくれた。

「遥華! お前何使って殴った⁉ いてぇぞ⁉」

「そりゃ痛い思いしてもらわなきゃ。ちょっと目を離したスキに押し倒すなんて! 美来がやっぱり泊まるの止めるとか言ったらどうしてくれんのよ⁉」

 何故かフライパンを持ちながら仁王立ちする遥華は、憤然と銀星さんを見下ろしていた。