そんな風に勇人くんを見ていたことを明人くんに気づかれちゃったみたい。
小さくため息を吐いた彼は、曲げていた腰を戻してあたしが持っていた床ブラシをつかみ取った。
「これ片づけるんだろ? 手伝うぜ?」
「え? あ、ありがとう」
一瞬遠慮しようと思ったけれど、もう床ブラシは奪われてしまっていた。
それに床ブラシ三本と塵取りを一人で持っていくのはちょっと大変だったから正直助かる。
多分ゴミ捨てに行ってしまったクラスメートも明人くんたちが手伝うだろうって予測して行っちゃったんだろうし。
初めから当てにしていたみたいで申し訳ないけれど、お礼を言ってお願いした。
「じゃあ勇人くんも一本持ってくれる?」
頼むと、勇人くんは「ああ」と言って二本持ってくれる。
「え? 一本で良いよ?」
「美来はもう塵取り持ってるだろ? こういうとき女が男より重いもの持つなよ」
「あ……」
勇人くんはそのまま歩き出してしまったから奪い取ることも出来ない。
それに奪ってまで持つほどのことでもなかったから、隣に行って歩きながら「ありがとう」とお礼だけを口にした。
あたしと一緒に明人くんも歩き出したから、いつものように三人で横並びに掃除道具の置き場所である体育館倉庫に向かう。
小さくため息を吐いた彼は、曲げていた腰を戻してあたしが持っていた床ブラシをつかみ取った。
「これ片づけるんだろ? 手伝うぜ?」
「え? あ、ありがとう」
一瞬遠慮しようと思ったけれど、もう床ブラシは奪われてしまっていた。
それに床ブラシ三本と塵取りを一人で持っていくのはちょっと大変だったから正直助かる。
多分ゴミ捨てに行ってしまったクラスメートも明人くんたちが手伝うだろうって予測して行っちゃったんだろうし。
初めから当てにしていたみたいで申し訳ないけれど、お礼を言ってお願いした。
「じゃあ勇人くんも一本持ってくれる?」
頼むと、勇人くんは「ああ」と言って二本持ってくれる。
「え? 一本で良いよ?」
「美来はもう塵取り持ってるだろ? こういうとき女が男より重いもの持つなよ」
「あ……」
勇人くんはそのまま歩き出してしまったから奪い取ることも出来ない。
それに奪ってまで持つほどのことでもなかったから、隣に行って歩きながら「ありがとう」とお礼だけを口にした。
あたしと一緒に明人くんも歩き出したから、いつものように三人で横並びに掃除道具の置き場所である体育館倉庫に向かう。



