『ほとんどが信じられないって感じみたいではあるけれど、だからこそ確かめてやろう!って騒ぎ立ててるんだ。美来、学校来るときも気を付けてね!』

 と、何度も注意をされた。


「……学校、行かなきゃダメかな?」

 仕方なく自分で朝食を作って奏と食べているときにポツリとこぼす。

「ダメだろ」

 奏はこちらを見もせず即答である。

 可愛い妹が困っているっていうのに遠慮がないというかなんというか……。


 基本過保護なくせにこういうところは優しくないんだから!
 奏の分の卵焼き奪ってやろうかな? なんて画策していたけれど。

「今日行かなくても明日も状況は変わらないだろうし、そうやっていつまでも休むわけにもいかないだろう?」

「ぅぐっ……」

 正論を言われて言葉を詰まらせる。

「とにかく行ってみないと、どの程度の状態なのかも分からないだろう?」

「……分かった」

 奏の言うことは最もなので、とりあえずは言うとおりにしよう。

 これでもしあたし自身でも対処しようがない状態だったら逃げるけどね!

 それだけは決めて、あたしは朝食を終えた。

***

「……はよ。じゃあ行くか」

 奏と二人で部屋の外に出ると、スマホをいじりながらあたしたちを待っていたらしい久保くんがいた。