地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

「なっ⁉」

「手にキスは前にもしたし……良いよな?」

 あたしの様子をうかがうように見上げ、ほんの少し首を傾げる。

「いや、良いよなって……」


 そもそも、その前の手のキスだって許したわけじゃないよね?
 確か勝手にやってたよね?

 そう突っ込みたいのに、嬉しそうにニコニコしている明人くんに何も言えなくなった。


 嫌だって言えばしないでくれるんだろうけど……この笑顔を曇らせるようなことを言うのはかなり気が引ける。

 でも、前みたいに所かまわずされても困るし……。


「……たまーに、なら」

 妥協点として、そう答えた。

***

 ゴンドラから降りると、あたしたちの次のゴンドラに乗っていた三人を待つ。

「……」

 無言で近づいてきた三人の中で、シュンと項垂れている勇人くんが一番目立つ。

 しのぶは何とも言えない感じの苦笑い。
 奏は呆れの中にちょっとだけ怒りを混ぜたような無表情だ。

 微妙な空気の中園の出口に向かって歩いている途中、コッソリしのぶにどうしたのか聞いてみた。

「うーん……まあ、簡単に言うと勇人くんが奏に洗いざらい吐かされたってところかな?」
「あ、うん。なんとなく分かった」

 きっと魔王じみた圧を掛けて、勇人くんが明人くんに遠慮している理由を聞き出したんだろう。