地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

 ああ……癒される。


 文化祭中は忙しかったから、しのぶとまともに会えていなかった。

 一日目の見回りのときも、チラッと様子を見て手を振り合ったくらい。

 こうして会って話せたのは、あの抗争の夜以来だった。

 腹黒い生徒会長とか、可愛がってくれて有難いんだけれど色々と濃いすみれ先輩ばかりを見ていたから、普通に可愛いしのぶにホッとした。


「おはようしのぶ。でも本当に良いの? 無理に奏に付き合うことないんだよ?」

「もう、それは昨日も電話で言ったでしょう?」

 そう言って笑う彼女に、「しのぶが良いなら良いんだけど……」とそれ以上何も言えなくなる。


「とりあえず俺達はお前らの後ろついていくから」
 あたしとしのぶの会話がひと段落するのを待って、奏が告げる。

「うわっ本当についてくんのかよ⁉」
 それに対してあたしの後ろにいた明人くんが声を上げた。

「かなちゃん……たまには俺らだけにしてくんねぇ?」
 勇人くんの声も後ろから掛けられる。


 まあ、いくらなんでも過保護過ぎるよね……。

 いや、今までのあたしを知っているからこその行動で、あたしのためなのは分かってるから有難いんだけど。


 だからどっちの味方をすればいいかと迷っていると、明人くんが後ろからあたしを軽く羽交締めする様に抱き寄せた。