地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~



 ……ん?

 何であたし、この二人に挟まれてるの?


 チラリと視線を赤頭に向ける。
 彼は面倒くさそうに前を見て歩いていた。

 次に青頭をチラリと見る。
 バチリと目が合った。

「っ!?」

「あ、やっと気付いた。何か考え込んでるしどうするかなーって思たんだけど」

「えっと……ナニカゴヨウデスカ?」

「ぶふっ! 何でカタコトなんだよ」

 極力関わりたくないと思いながらぎこちなく聞くと、面倒そうに前を見ていた赤頭に笑われてしまった。


「な、明人(あきと)。やっぱり面白かっただろ?」

「そうだな勇人(ゆうと)。かなちゃんの妹って感じ」

「……」

 何だか良く分からないうちに面白がられているんだけど……。

 何で?

 もしかして、奏が何かした?


「……えっと、奏と仲良いの……?」

 先ほどからのかなちゃん呼びといい、今の話し方といい。
 少なくとも奏はこの二人に気に入られているみたいだった。


 あたしの質問に答えたのは赤頭……明人と呼ばれた方だ。

「まあな。かなちゃん、俺達を見分けられたし」

「ってか、正確には聞き分けられたってとこだな」

 続けて青頭……勇人くんが付け加える。