そうして付いて行きながら、物思いに耽る。
それにしても……二人の総長の言葉。
あたしの目を青みがかったグレーとか、ブルーグレーじゃないかって聞いて来ていた。
その特徴を持つ《かぐや姫》を探しているらしい生徒会長と二人の総長。
そして二年前の記憶に合致する三人。
これってやっぱり……あたしのことだよね? 《かぐや姫》って……。
ここまで条件が揃ってしまったら認めるしかないだろう。
でも、それなら尚更バレるわけにはいかない。
だって、彼らはあたしが不良をさらに嫌いになる原因を作った人たちだから。
しかも二年前、あたしはあの三人にとんでもないことをされたんだから!
絶対、バレるわけにはいかない。
奏に合わせただけだった地味な格好も、こうなったら逆に良かったんだと思う。
あとは素顔をさらさない、カラコンを取った姿で学校に来ない、を気を付ければなんとかなりそうだ。
多分今日は、転入生が《かぐや姫》かどうか確認するってことで北校舎とかに連れていかれたんだろう。
なら、明日からはそこまで彼らに接触したりはしないはず!
そう推理して、一先ず安心出来た。
……安心出来て、ふと気付く。
前を歩いていたはずの双子が、いつの間にかすぐ前――というか、ほぼ横を歩いていたことに。



