そして、もう片方の手が眼鏡に伸びてきた。
「何で色付き眼鏡をしているんだ? 目の色を隠すためか? もしかして――」
そこまで言って、初めて彼の表情が変わる。
口角が、楽し気に上がった。
「ブルーグレーの目をしているのか?」
「っ!」
見透かそうとするその瞳に射抜かれて、思わず息を呑んだ。
目の色はバレるはずがないと思うのに、もう知られてしまっているんじゃないかと勘違いしそうになる。
そのせいで眼鏡を押さえるのを躊躇った。
知られてしまっているなら眼鏡を押さえても意味がないんじゃないかって思って。
でも、彼の手が眼鏡を掴む直前――。
「あれ? その子の目は薄茶色だろ?」
青頭の子がそう声を上げた。
そして赤頭の方も同意する。
「ああ、かなちゃんも薄茶色だったし妹もそうだって言ってたからな」
双子の言葉に総長さんは数秒考えるように黙り、そしてあたしに興味を無くしたみたいにおさげを放り投げた。
……女の子の髪投げないでよ。
総長さんは本当にあたしへの興味を失ったみたいで、もう目を合わせることもなく横を通り過ぎて歩いて行ってしまった。
えっと……これってバレなかったってことだよね?
そう思って、ふぅーと細く息を吐いた。
「何で色付き眼鏡をしているんだ? 目の色を隠すためか? もしかして――」
そこまで言って、初めて彼の表情が変わる。
口角が、楽し気に上がった。
「ブルーグレーの目をしているのか?」
「っ!」
見透かそうとするその瞳に射抜かれて、思わず息を呑んだ。
目の色はバレるはずがないと思うのに、もう知られてしまっているんじゃないかと勘違いしそうになる。
そのせいで眼鏡を押さえるのを躊躇った。
知られてしまっているなら眼鏡を押さえても意味がないんじゃないかって思って。
でも、彼の手が眼鏡を掴む直前――。
「あれ? その子の目は薄茶色だろ?」
青頭の子がそう声を上げた。
そして赤頭の方も同意する。
「ああ、かなちゃんも薄茶色だったし妹もそうだって言ってたからな」
双子の言葉に総長さんは数秒考えるように黙り、そしてあたしに興味を無くしたみたいにおさげを放り投げた。
……女の子の髪投げないでよ。
総長さんは本当にあたしへの興味を失ったみたいで、もう目を合わせることもなく横を通り過ぎて歩いて行ってしまった。
えっと……これってバレなかったってことだよね?
そう思って、ふぅーと細く息を吐いた。



