だから危ないって!
そのまま放置するわけにもいかず、ハサミを持った方の腕の軌道をずらした。
「んな!?」
驚く不良。
でもすぐに怒りの形相になって今度はあたしを睨んだ。
「てめぇ、邪魔すんじゃねぇ!!」
そうして今度はあたしの方にハサミを向ける。
難なく避けようとしたけれど、さっきかばった女子生徒は反応できていない。
刺されたりはしない軌道だったけれど、かすりそうだ。
そう思った瞬間あたしは彼女をかばう。
それでいて自分に当たらない様に避けたつもりだったんだけれど……。
ジャクッ
耳のすぐ近くで、そんな音が聞こえた。
「え……?」
まさかと思って触れると、おさげの片方が少し切られてしまっていた。
「え? あ……」
目の前の不良はあたしの髪を切ってしまった感触から少し冷静さを取り戻したのか、戸惑いの表情を浮かべる。
「あ、その……わりぃ……」
女の髪を切るなんて非道なマネには流石に罪悪感を覚えたのか謝ってくる不良。
でもあたしはショックですぐには返事を出来なかった。
すると――。
「テメェら! 何やってやがる!?」
「北校舎には行くなって言われてんだろ!?」
聞き慣れた声が、聞いたこともないような怒声を室内に響かせた。
そのまま放置するわけにもいかず、ハサミを持った方の腕の軌道をずらした。
「んな!?」
驚く不良。
でもすぐに怒りの形相になって今度はあたしを睨んだ。
「てめぇ、邪魔すんじゃねぇ!!」
そうして今度はあたしの方にハサミを向ける。
難なく避けようとしたけれど、さっきかばった女子生徒は反応できていない。
刺されたりはしない軌道だったけれど、かすりそうだ。
そう思った瞬間あたしは彼女をかばう。
それでいて自分に当たらない様に避けたつもりだったんだけれど……。
ジャクッ
耳のすぐ近くで、そんな音が聞こえた。
「え……?」
まさかと思って触れると、おさげの片方が少し切られてしまっていた。
「え? あ……」
目の前の不良はあたしの髪を切ってしまった感触から少し冷静さを取り戻したのか、戸惑いの表情を浮かべる。
「あ、その……わりぃ……」
女の髪を切るなんて非道なマネには流石に罪悪感を覚えたのか謝ってくる不良。
でもあたしはショックですぐには返事を出来なかった。
すると――。
「テメェら! 何やってやがる!?」
「北校舎には行くなって言われてんだろ!?」
聞き慣れた声が、聞いたこともないような怒声を室内に響かせた。



