いつも探るように、見透かすようにあたしを見てくる如月さん。
もしかしてバレてる!? と思ったことは一度や二度じゃすまない。
あたしは眼鏡を取られない様に掴んだまま警戒するように如月さんを見た。
でも如月さんはやっぱり疲れているのか、重いため息をつきその手を下ろす。
下ろした手は途中であたしのおさげを手に取り――。
「あっ」
結んでいたゴムを取ってしまった。
眼鏡を取られない様にと気を配っていたせいか、髪ゴムを取られる可能性を失念していた。
如月さんには前科があったのに!
「やっぱり、綺麗だな……」
そう呟いた彼は当然のようなしぐさでもう片方のおさげも解いてしまう。
「え? あ、ちょっ!?」
まさかどちらも取られるとは思わなかったのと、まだ眼鏡を取られる危険があったのとで手を眼鏡のツルから離せないでいたあたし。
髪が完全に解けてしまってもどうするのが正解なのか良く分からなかった。
そうして少し混乱しているうちに、サラサラと揺れるあたしの髪をひと房すくい上げる如月さん。
「……こんなに綺麗な髪は《かぐや姫》しか見たことが無い。なぁ、美来……だったか……。お前は《かぐや姫》なんじゃないのか?」
その問いは、ほぼ確信めいたものなんじゃないだろうか?
もしかしてバレてる!? と思ったことは一度や二度じゃすまない。
あたしは眼鏡を取られない様に掴んだまま警戒するように如月さんを見た。
でも如月さんはやっぱり疲れているのか、重いため息をつきその手を下ろす。
下ろした手は途中であたしのおさげを手に取り――。
「あっ」
結んでいたゴムを取ってしまった。
眼鏡を取られない様にと気を配っていたせいか、髪ゴムを取られる可能性を失念していた。
如月さんには前科があったのに!
「やっぱり、綺麗だな……」
そう呟いた彼は当然のようなしぐさでもう片方のおさげも解いてしまう。
「え? あ、ちょっ!?」
まさかどちらも取られるとは思わなかったのと、まだ眼鏡を取られる危険があったのとで手を眼鏡のツルから離せないでいたあたし。
髪が完全に解けてしまってもどうするのが正解なのか良く分からなかった。
そうして少し混乱しているうちに、サラサラと揺れるあたしの髪をひと房すくい上げる如月さん。
「……こんなに綺麗な髪は《かぐや姫》しか見たことが無い。なぁ、美来……だったか……。お前は《かぐや姫》なんじゃないのか?」
その問いは、ほぼ確信めいたものなんじゃないだろうか?



