そんな彼らを見送ると、あたしは室内に目を向ける。
「っくそ!」
こっちのやり取りは聞こえていなかったのか、あたしに気づいた様子のない如月さんは床を睨みつけ悪態をついていた。
いつも冷静沈着といった様子の如月さんがこんなあからさまに感情を出すなんて……。
見てはいけないものを見てしまったような気分で、声を掛けるのをためらう。
でも渡すものは渡さないと、と思ってこの場を去ることも出来ないでいると……。
「……何をしてる?」
流石に気付かれてしまい声を掛けられた。
「あ、すみません。生徒会長にこれを渡すように頼まれて……」
部屋の中に入って書類を差し出す。
「……」
なのに如月さんはすぐには受け取ってくれずあたしをジッと見ていた。
早く受け取ってくれないかなぁと思いながら差し出した状態のままでいたあたしは、ふと気付く。
……あれ? もしかして雰囲気的になんかマズイ?
でもそう思ったのが一瞬遅かった。
その少しの遅れのせいで逃げるのが遅れ、書類を持っている手首を掴まれてしまう。
「えっと……あの……?」
でも掴んだからと言ってすぐに何かされるわけでもなかった。
そのままの状態でまだジッと見られるので、何がしたいのか分からず「どうしたんですか?」と聞いた。
「っくそ!」
こっちのやり取りは聞こえていなかったのか、あたしに気づいた様子のない如月さんは床を睨みつけ悪態をついていた。
いつも冷静沈着といった様子の如月さんがこんなあからさまに感情を出すなんて……。
見てはいけないものを見てしまったような気分で、声を掛けるのをためらう。
でも渡すものは渡さないと、と思ってこの場を去ることも出来ないでいると……。
「……何をしてる?」
流石に気付かれてしまい声を掛けられた。
「あ、すみません。生徒会長にこれを渡すように頼まれて……」
部屋の中に入って書類を差し出す。
「……」
なのに如月さんはすぐには受け取ってくれずあたしをジッと見ていた。
早く受け取ってくれないかなぁと思いながら差し出した状態のままでいたあたしは、ふと気付く。
……あれ? もしかして雰囲気的になんかマズイ?
でもそう思ったのが一瞬遅かった。
その少しの遅れのせいで逃げるのが遅れ、書類を持っている手首を掴まれてしまう。
「えっと……あの……?」
でも掴んだからと言ってすぐに何かされるわけでもなかった。
そのままの状態でまだジッと見られるので、何がしたいのか分からず「どうしたんですか?」と聞いた。



