「い、嫌です!」
この学校では素顔をさらさないって、奏と約束したんだ。
この学校は不良が多いってことを黙ってるような兄だけど、あたしは奏との約束を破るようなことはしないって決めている。
何としてでも、眼鏡を取るわけにはいかない。
「ってめぇ、いい加減にしねぇと眼鏡壊すぞ?」
それも困る!
「本当に違うんです! あたしの目は兄と同じで薄茶色だからっ」
何とかその言葉だけで納得してもらえないだろうかと叫ぶけど、まあそんなわけにはいかない。
「じゃあ証拠にちゃんと眼鏡取って見せろ」
うん、そうなるよね。やっぱり。
「……眼鏡は、取りたくないんです」
そう言って、ツルを掴む手に力を込めた。
そしてそれに対して何かを言われる前に提案する。
「目の色が分かればいいんですよね? 眼鏡をずらすので、色だけ確認してくれませんか?」
「はあ?」
まあ、何だそれ? ってなりますよねー。
でも、八神さんはあたしの頑なな態度に呆れたのか諦めてくれたようで、ため息をついて眼鏡から手を放してくれた。
「分かったから、さっさと見せろ」
「は、はい」
あたしの提案を受け入れてくれた八神さんに、思ったよりは話が通じる人だなと認識を改めつつ眼鏡をずらして見せた。
彼に見えやすいようにと目線を上げて、少し上目遣いになったけれど。
この学校では素顔をさらさないって、奏と約束したんだ。
この学校は不良が多いってことを黙ってるような兄だけど、あたしは奏との約束を破るようなことはしないって決めている。
何としてでも、眼鏡を取るわけにはいかない。
「ってめぇ、いい加減にしねぇと眼鏡壊すぞ?」
それも困る!
「本当に違うんです! あたしの目は兄と同じで薄茶色だからっ」
何とかその言葉だけで納得してもらえないだろうかと叫ぶけど、まあそんなわけにはいかない。
「じゃあ証拠にちゃんと眼鏡取って見せろ」
うん、そうなるよね。やっぱり。
「……眼鏡は、取りたくないんです」
そう言って、ツルを掴む手に力を込めた。
そしてそれに対して何かを言われる前に提案する。
「目の色が分かればいいんですよね? 眼鏡をずらすので、色だけ確認してくれませんか?」
「はあ?」
まあ、何だそれ? ってなりますよねー。
でも、八神さんはあたしの頑なな態度に呆れたのか諦めてくれたようで、ため息をついて眼鏡から手を放してくれた。
「分かったから、さっさと見せろ」
「は、はい」
あたしの提案を受け入れてくれた八神さんに、思ったよりは話が通じる人だなと認識を改めつつ眼鏡をずらして見せた。
彼に見えやすいようにと目線を上げて、少し上目遣いになったけれど。



