地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

 肩のあたりを狙って蹴りが繰り出され、それを避けるために黒髪の男はあたしを離すしかない。

 拘束が解かれてホッとしたのも束の間。
 今度は攻撃してきた相手に捕まってしまった。

 後頭部を掴むように腕が背中に回され、体をくっつけられる。

 簡単には逃げ出せない格好になって相手を見ると、そのホワイトシルバーの髪の男はもう片方の手であたしの髪を()いていた。


「綺麗な髪だな……それに――」

 と、眼鏡の奥から焦げ茶の瞳が鋭くあたしを見る。

「美しい……まるで月の化身だ」

 神聖な言葉のようにそう紡いだ唇が、またあたしの唇を塞ぐ。


 っ!? また!?


 セカンドキスも奪われてしまったけれど、流石に今度は抵抗する気力が出せた。

「んっんぅ!」

 呻き、男の胸を押す。


 でもその抵抗のせいか、逆に逃がさないと力を強められてしまった。

 最後にはなぞるように唇を舐められ離れていく。


「お前はアイツにはもったいなさ過ぎる。俺のになれ」

 またも言われるふざけた命令。

「なっなっ……!?」

 もはやどこから文句を言えば良いのか。


 怒りが次から次へと湧いてきて言葉にならない。

 すると今度はその眼鏡の男に黒髪の男が殴りかかってくる。