「こいつが、転入生の女の方か?」
その言葉でやっぱり奏には用がなかったんだなと思う。
用があるのはあたしだけってことか……。
「そうっすよ。てか、同じクラスだから俺が連れて来れば良いっつったの八神さんじゃないっすか」
つまり、あたしと奏のクラスがどこかも把握済み、と。
「でも無駄骨だったんじゃないっすか? こんな地味な女、《かぐや姫》なわけねぇっすよ」
入り口付近に立ったままの久保くんは、やっぱり興味なさそうな声で話す。
その言葉の後、あたしはじっくり観察されているような視線を感じた。
周囲の不良たちみんなからその視線を感じたけど、一番強いのは八神さんだ。
上から下まで、じっくりと、何も見逃すことが無いようにとでもいうかのように。
「……髪は、似ているか……? おい、何で色付きの眼鏡つけてんだ?」
「え!?」
質問までされるとは思わずつい驚きの声を上げてしまった。
これは、変に誤魔化した方がボロ出ちゃうよね?
だ、大丈夫。
あたしは念のためカラコンも入れてるし!
奏の薄茶色と違ってブルーグレーのあたしの目は結構目立つ。
だからあたしはカラコンを入れて奏と同じ薄茶色に見えるようにしていた。
その言葉でやっぱり奏には用がなかったんだなと思う。
用があるのはあたしだけってことか……。
「そうっすよ。てか、同じクラスだから俺が連れて来れば良いっつったの八神さんじゃないっすか」
つまり、あたしと奏のクラスがどこかも把握済み、と。
「でも無駄骨だったんじゃないっすか? こんな地味な女、《かぐや姫》なわけねぇっすよ」
入り口付近に立ったままの久保くんは、やっぱり興味なさそうな声で話す。
その言葉の後、あたしはじっくり観察されているような視線を感じた。
周囲の不良たちみんなからその視線を感じたけど、一番強いのは八神さんだ。
上から下まで、じっくりと、何も見逃すことが無いようにとでもいうかのように。
「……髪は、似ているか……? おい、何で色付きの眼鏡つけてんだ?」
「え!?」
質問までされるとは思わずつい驚きの声を上げてしまった。
これは、変に誤魔化した方がボロ出ちゃうよね?
だ、大丈夫。
あたしは念のためカラコンも入れてるし!
奏の薄茶色と違ってブルーグレーのあたしの目は結構目立つ。
だからあたしはカラコンを入れて奏と同じ薄茶色に見えるようにしていた。



