真っ黒な夜空に浮かぶ、洗練されたような白い満月。
暑苦しい夏の夜に、その白はとても涼し気に見えた。
その涼しさが、荒れ狂う感情の熱も冷ましてくれる気がして……。
だから、もっとよく見たいと思った。
周りにある、一番高いビル。
その非常階段が使えそうだったから、つい上って屋上まで来てしまった。
不法侵入という言葉が頭を過ぎるけれど、ちょっとだけならバレないよねと誰にするでもない言い訳をする。
そのビルの屋上はフェンスに囲まれている以外何もなく、思ったより広く見えた。
あたしは少しでも月をよく見たくて、塔屋の屋根部分に上る。
そこから見上げると、まあるい満月といくつかの星々しか見えない。
あたしは寝そべって、何も考えずボーッと鏡のような月を見ていた。
よく見ると月虹も見えて、綺麗だなと思う。
何の解決もしていないけれど、こうしていると落ち着けた。
真っ白な月が、あたしの中にある悲しみや悔しさを吸い取ってくれているような気がした。
どれくらいそうしていたのか。
しばらくして、ガチャッと音を立てて屋内から人が出てくる気配がした。
暑苦しい夏の夜に、その白はとても涼し気に見えた。
その涼しさが、荒れ狂う感情の熱も冷ましてくれる気がして……。
だから、もっとよく見たいと思った。
周りにある、一番高いビル。
その非常階段が使えそうだったから、つい上って屋上まで来てしまった。
不法侵入という言葉が頭を過ぎるけれど、ちょっとだけならバレないよねと誰にするでもない言い訳をする。
そのビルの屋上はフェンスに囲まれている以外何もなく、思ったより広く見えた。
あたしは少しでも月をよく見たくて、塔屋の屋根部分に上る。
そこから見上げると、まあるい満月といくつかの星々しか見えない。
あたしは寝そべって、何も考えずボーッと鏡のような月を見ていた。
よく見ると月虹も見えて、綺麗だなと思う。
何の解決もしていないけれど、こうしていると落ち着けた。
真っ白な月が、あたしの中にある悲しみや悔しさを吸い取ってくれているような気がした。
どれくらいそうしていたのか。
しばらくして、ガチャッと音を立てて屋内から人が出てくる気配がした。



