「まあ、確かに生徒会長の仕事が一番多いですものね……」
「それなら仕方ないですね」

 すみれ先輩と高志くんもそう言って引き下がったことで何とか場が治まったという雰囲気になる。


「じゃあ、詳細は後日話すから。……よろしくね、美来さん」

 もうあたしが手伝うというのは決定事項のように言われ、開いた口がふさがらない。

 あたし、やるって言ってないのに!?


 その衝撃が大きすぎて、さりげなくあたしの呼び方が名前呼びになっている事にも気付けなかった。


 これ、今からでも断るって出来るかな?

 雰囲気的には出来ないけど……。


「手伝いを通してこの学校に慣れてくれると嬉しい。君はまだ転入したばかりだからね」

 迷っているうちに追い打ちのように言葉を重ねられ、更に断りづらくなる。


 それでも強気で断ることは出来た。

 出来たけど……。


「……はい、よろしくお願いします」

 生徒会に入れれば色々と便利になることもあるよなぁ、なんて思ってしまったこともあり、あたしは了承の返事をしてしまった。