その長い時間はあんたのせいでしょうが!!
そう怒鳴りつけたかったけれど、その前に目の前の八神さんの表情が変わった。
綺麗な顔が怒りを漂わせた無表情になる。
「は? 幹人。てめぇ今なんつった?」
「へ? だから、長時間濡れた服着てたからじゃないかって――」
「その前だよ」
どうして八神さんが突然怒り出したのか分からない。
久保くんも同じみたいで戸惑いながら答えていた。
「えーっと……ヤろうとしたら邪魔が入ったってとこっすか?」
「ヤろうとした? お前、こいつを襲ったってことか?」
どうやら久保くんがあたしを襲おうとしたことに怒ってくれているみたい。
でも何で?
「えっと……ちょっと確認してぇんっすけど、いっすか?」
あたしと同じ疑問を持ったらしい久保くんが、怒り顔の八神さんに怯みながら聞いた。
「何だ?」
「八神さんが狙ってるのって《かぐや姫》っすよね?」
「そうだが?」
「美来は《かぐや姫》じゃねぇっすよね?」
「……そうだな」
「じゃあ何でそんなに怒ってるんっすか? 今まで俺の女関係に口出したことなんてなかったじゃないっすか」
「……」



