地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~


「なっ……」
「嘘だろ……」

 何だか打ちのめされた様に落ち込む二人をなだめすかし、結局詳細を話さなくちゃいけなくなった。

 しかもその説明の時は久保くん何も言わないから全部あたしが言わなきゃなかったし。

 引っかきまわすだけだから本当にタチが悪い!


「それでも圧し掛かられたんだな?」
「でもまあ高志がいてくれて良かったな、それ」

 何とか理解してくれたのも束の間。


 食堂の二階席に着くとあたしはそのまま《月帝》のテーブルへ久保くんに連れられて行く。


 すみれ先輩とまでは贅沢言わないから、せめて双子と一緒に食べたかった。

 このまま久保くんの隣で食べるとかストレスで胃に穴が開きそうだよ。


 なんて思っていたのに、前と同じ席に座ろうとしたところで思いもかけぬ命令が下った。

「待て、美来っつったか? お前はこっちに座れ」

 《月帝》の総長である八神さん直々の命令。

 指定された席は八神さんの隣。


 え? 何で?


 ……なんて聞き返せるはずもなく。

「あ、はい……」

 と従うしかなかった。


 すると不可解そうな声を上げたのは久保くんだ。

「え? 何で……?」

 でも八神さんに軽く睨まれると慌てて疑問を引っ込める。


「あーじゃあ俺こっちに座りますんで」

 そして何故かわざわざあたしの隣に椅子を持ってきた。