「それはそうと、何で星宮さんはあんなに濡れてたんだ?」
「……」
幾分落ち着いてきた高志くんの質問に、あたしは黙り込んだ。
別に秘密にする必要はない。
でも、ここで高志くんに話したらいじめを止めるよう動かれるだろう。
もしかしたらそれでいじめは止まるかも知れないけれど、火種はくすぶったままになる。
何かきっかけがあるとまた炎上しかねない。
しっかり叩き潰して消火しておかないと。
というわけで、ここはやっぱり邪魔されないよう無言を貫くしかないだろう。
せっかくここまでやってきたんだ。
しかもあと少しってところなんだから。
「……ちょっと不幸な事故があってね」
笑顔で言って明言は避ける。
「不幸な事故? それは――」
「大したことじゃないよ。じゃあ、あたしは授業に戻るね」
「え? おい!?」
追及される前にあたしは保健室を出る。
不審には思われたかも知れないけれど、ハッキリとは言わなかったから何か対処しようとはしてこないだろう。
高志くんが何か動こうとする前に決着がつくと良いな。
そう思った。
しばらく歩いてからふと気付く。
「あ、下着のこと先生に書置きしておけば良かった」
そのことで後で少し叱られてしまったのだった。
「……」
幾分落ち着いてきた高志くんの質問に、あたしは黙り込んだ。
別に秘密にする必要はない。
でも、ここで高志くんに話したらいじめを止めるよう動かれるだろう。
もしかしたらそれでいじめは止まるかも知れないけれど、火種はくすぶったままになる。
何かきっかけがあるとまた炎上しかねない。
しっかり叩き潰して消火しておかないと。
というわけで、ここはやっぱり邪魔されないよう無言を貫くしかないだろう。
せっかくここまでやってきたんだ。
しかもあと少しってところなんだから。
「……ちょっと不幸な事故があってね」
笑顔で言って明言は避ける。
「不幸な事故? それは――」
「大したことじゃないよ。じゃあ、あたしは授業に戻るね」
「え? おい!?」
追及される前にあたしは保健室を出る。
不審には思われたかも知れないけれど、ハッキリとは言わなかったから何か対処しようとはしてこないだろう。
高志くんが何か動こうとする前に決着がつくと良いな。
そう思った。
しばらく歩いてからふと気付く。
「あ、下着のこと先生に書置きしておけば良かった」
そのことで後で少し叱られてしまったのだった。



