地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~

 体育館に行き先生に見ての通りなので着替えてきますと断りを入れ、更衣室に逆戻りする。


 更衣室で軽く確認したけれど、上は肌着まで完全にアウトだ。ブラも……ダメかな?

 下は下着までは濡れていなそうだったけど……。


 保健室で下着の替えを買った方が良いかも。

 教えてくれたなっちゃんに感謝だ。


 そうと決めたらあたしは制服を持って保健室へと走る。

 いくらまだ暖かいとはいえ、下着までびしょ濡れの状態でいつまでもいたら風邪をひきかねない。


 息を切らせながら保健室に着くと、先生は不在ですと書かれた札が目に入る。

「ええー?」

 そんなぁ、と思いながらも保健室のドアを開けた。


 不在でも何でも早く着替えたい。

 下着を探すのは手間取るかも知れないけれど、後で言っておけば大丈夫なはずだ。


 とにかくブラを何とかしないと。

 濡れたままなんてつけていられないし、つけないのは問題外だ。


 保健室に置いてあるくらいだからフリーサイズのタイプだろう。

 あたしはそれっぽい場所をごそごそと探し始めた。


 そうしているとカーテンのかかっているベッドの方から物音が聞こえてくる。

 寝てる邪魔をしちゃってたかな?

 あたしはもう少し静かに、それでいて早く探すようにした。