***
流石にちょっと遅くなったかもしれない。
更衣室に行って着替え終わると、あたしは最後になっていた。
みんないなくなって、あたしは小走りで体育館に向かっている。
体育館は北校舎からじゃないといけないのに、更衣室は東校舎にある。
どっちにしろ移動しなきゃならないけど、やっぱり不便な気がした。
「って言うか、校舎自体広すぎるのよー!」
そんな愚痴を一人叫んだときだった。
「ホラ、やんな!」
「っ!」
前方、あたしから少し死角になってるところからそんな声が聞こえる。
嫌な予感がして足を止めたけれど……。
バシャア!
死角から出てきた女子に真正面から水をぶっかけられてしまった。
「……」
あちゃー……。
……うん。
これは制服じゃなくて良かったってことにしよう。
あと、体育サボれる、とか。
とりあえず良い方に考えるようにして目元をぬぐうと、あたしに水をかけた子のところに三人ほど別の女子がニヤニヤしながら近付いてくのが見えた。
「もーなっちゃん何やってんのー?」
「掃除後の汚い水こんなところでぶちまけちゃってぇー」
「なんか人にかかっちゃったじゃん」
わざとらしくその子に声をかけては馬鹿にするようにあたしを見ている。
流石にちょっと遅くなったかもしれない。
更衣室に行って着替え終わると、あたしは最後になっていた。
みんないなくなって、あたしは小走りで体育館に向かっている。
体育館は北校舎からじゃないといけないのに、更衣室は東校舎にある。
どっちにしろ移動しなきゃならないけど、やっぱり不便な気がした。
「って言うか、校舎自体広すぎるのよー!」
そんな愚痴を一人叫んだときだった。
「ホラ、やんな!」
「っ!」
前方、あたしから少し死角になってるところからそんな声が聞こえる。
嫌な予感がして足を止めたけれど……。
バシャア!
死角から出てきた女子に真正面から水をぶっかけられてしまった。
「……」
あちゃー……。
……うん。
これは制服じゃなくて良かったってことにしよう。
あと、体育サボれる、とか。
とりあえず良い方に考えるようにして目元をぬぐうと、あたしに水をかけた子のところに三人ほど別の女子がニヤニヤしながら近付いてくのが見えた。
「もーなっちゃん何やってんのー?」
「掃除後の汚い水こんなところでぶちまけちゃってぇー」
「なんか人にかかっちゃったじゃん」
わざとらしくその子に声をかけては馬鹿にするようにあたしを見ている。



