「ほら、まずは食事を終わらせたら? 食事中に席を立つのは行儀悪いだろ?」
またまた助け舟を出してくれたのは生徒会長。
他の面々は何だか『またか』みたいな顔をしているので、よくある光景なのかもしれない。
「うっ、そうですね。……もっと愛でたいんですけど……」
と、名残惜しそうに有栖川先輩は離れて行った。
そうして座った彼女は、一口分減ったチーズケーキのお皿にフォークを乗せてあたしに差し出してくれる。
「これ、先に星宮さんが半分食べて? 私は残った分を食べるから」
「え? 良いんですか?」
思わずまた聞いてしまう。
あーん、なんてしたからもしかしたらその一口しかもらえないのかもって思っていたから、初めに言った通り半分くれるとは思わなかった。
「もちろん、初めにそう言ったでしょう?」
と、笑顔で言われてはもう女神ですか!? って言いたくなる。
でも、流石に女神は引かれるだろうと思って喉の奥に引っ込めた。
「ありがとうございます、有栖川先輩!」
「きゅわわ……こほん、良いのよ。あと、私の苗字は言いづらいでしょう? すみれと名前で呼んで頂戴」
「はい、すみれ先輩。じゃああたしのことも美来って呼んでください」
「はうっ! きゅわわん……!」
そして、またあたしは抱き着かれることになった。
またまた助け舟を出してくれたのは生徒会長。
他の面々は何だか『またか』みたいな顔をしているので、よくある光景なのかもしれない。
「うっ、そうですね。……もっと愛でたいんですけど……」
と、名残惜しそうに有栖川先輩は離れて行った。
そうして座った彼女は、一口分減ったチーズケーキのお皿にフォークを乗せてあたしに差し出してくれる。
「これ、先に星宮さんが半分食べて? 私は残った分を食べるから」
「え? 良いんですか?」
思わずまた聞いてしまう。
あーん、なんてしたからもしかしたらその一口しかもらえないのかもって思っていたから、初めに言った通り半分くれるとは思わなかった。
「もちろん、初めにそう言ったでしょう?」
と、笑顔で言われてはもう女神ですか!? って言いたくなる。
でも、流石に女神は引かれるだろうと思って喉の奥に引っ込めた。
「ありがとうございます、有栖川先輩!」
「きゅわわ……こほん、良いのよ。あと、私の苗字は言いづらいでしょう? すみれと名前で呼んで頂戴」
「はい、すみれ先輩。じゃああたしのことも美来って呼んでください」
「はうっ! きゅわわん……!」
そして、またあたしは抱き着かれることになった。



