なかなか盛況な出だしとなった文化祭。

 忙しさを何とかこなして、やっと休憩時間になった。


 いつもの様にあぶれる形で一緒に文化祭を回ることになった俺と田中。

 今回はその中に杉沢さんが入った。


 だって仕方ねぇだろ?

 この人、倉木の側にいさせたら唇奪いたいとか言い出すんだから。

 あの瞬間日高がマジ怖い顔だったの、気付かなかったのは倉木だけだろ。


 まあ、そんな杉沢さんだから無理矢理こっちについて来るようにして怒るかと思ったけど、案外そんなことは無く……。


「工藤くん、あれは何の出し物かな?」
「これ結構いけるねぇ、美智留ちゃん」

 別に俺達とでも結構楽しんでいた。


 その様子に安心して、俺もいつも通り対応する。