私の知らない恋の話。

結局、陸上部には勝てなくて3位だった。
クラスの奴らはよくやったって言ってたけど、俺にそんなのどうでもよくて。
隣にいるこいつはガチで誰かわからないけど、とりあえず落ち込んでしゃがみ込んでいる俺の隣に一緒にしゃがみ込んでいる。


……これがなぎだったら。ほんとに。


「……なぎ〜……」
「何」
「……へ、」


顔を上げるとなぎが、目の前に。
……あれ、なんで。


「見てたよ、お疲れ」
「なんで……え、」
「ん?私後ろに並んでたよ。結局100メートルの子欠席だったから代走」
「……俺、見てない」


なぎが走るってわかってたら絶対見たのに。


「でも全然だったよ、予選で2位だったからね」
「……見たかった」
「やだよ、どうせ見られるなら活躍してるとこ見られたいじゃん」
「……俺だって」


陸上部抜かしてるとこ、見てほしかった。
そんな事実、ないけど。