私の知らない恋の話。

恋花とは。
高校に入って初めてできた私のお友達で、いっつも一緒にお昼を食べる仲。
ちなみに森沼くんの彼女。
お昼は一緒じゃなくていいよ、あいつめんどくさいから、って恋花がこないだ言ってた。


「休む理由が雑すぎる」
「だね〜。今日のお昼誰と食べるか探しときなよ?
あんまり見つからなかったら俺もあけるけど」
「いや、他人の彼氏と対面して食べるお昼は美味しくないわ。
私ぼっち飯得意だから大丈夫だよ、気にしないで」
「あ、そう?ならいいんだけど」


はい。
割と真面目にぼっち飯の何が悪いんだの気持ちだから、特に苦にはならない。
別に、ご飯食べるだけじゃん、って言う意識。


……ていうか、私だって休みたいよ。







◇ ◇ ◇


「なぎ」
「ん?」
「友達いないの?」
「……ん?失礼だよ?」
「だって今日……お昼1人だったくない?」
「あぁ、恋花が休みだっただけ。普段は2人で食べてるよ?」
「……1人で、寂しくない?」
「別に?」
「そ……ならいいんだけど」