待って、ここで分かったって言ったらそれでこの話し合いは終わりになっちゃうよね?
地味男じゃないってことも秘密にしてほしいって言うなら、メイクしてもっとカッコよくなるのは望まないってことだよね?
ということはこのままいくとメイクさせてもらえないってことだ。
「……おい、黙ってろよ?」
あたしがなかなか返事をしないため、ちょっと強めに繰り返す日高くん。
あたしは今、究極の選択をしている気分だった。
秘密を守ると言ってこの話を穏便に終わらせるか。
それか、日高くんが怒るかも知れないけれど、交換条件を出すか。
普段のあたしなら前者を選んだ。
でも、日高くんの整った顔を見て……。
それなのに残念なほどに肌や髪が荒れているのを見て……。
メイクしたいという欲求がもはや突き抜けていた。
地味男じゃないってことも秘密にしてほしいって言うなら、メイクしてもっとカッコよくなるのは望まないってことだよね?
ということはこのままいくとメイクさせてもらえないってことだ。
「……おい、黙ってろよ?」
あたしがなかなか返事をしないため、ちょっと強めに繰り返す日高くん。
あたしは今、究極の選択をしている気分だった。
秘密を守ると言ってこの話を穏便に終わらせるか。
それか、日高くんが怒るかも知れないけれど、交換条件を出すか。
普段のあたしなら前者を選んだ。
でも、日高くんの整った顔を見て……。
それなのに残念なほどに肌や髪が荒れているのを見て……。
メイクしたいという欲求がもはや突き抜けていた。



