地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

「今回ばかりは俺は自分を抑えねぇからな。次俺の部屋に来たときは覚悟しておけよ?」

 そこまで言われたら流石のあたしも理解した。

 陸斗の部屋でってことは、二人っきりってことで……。


 一気に恥ずかしさが全身を駆け巡る。


 あ、あたし自分で何言った!?

 ほ、欲しがってって……あたしを欲しがってって言った!?


 そう言う意味で言ったわけじゃないんだけれど……。

 でも、それも陸斗があたしを欲しがってくれている証拠だから……。


 だから、あたしも覚悟を決めた。


「……うん、分かった……」

 消え入りそうな、蚊の鳴くような声だったけれど。

 あたしは確かに陸斗にそう伝えたんだ。



 そのままドキドキと高鳴る鼓動に身を任せていたら、離れたところからヒソヒソと声が聞こえてきた。