地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

 そうして部屋に四人が座ると、結構狭く感じる。

 中間テストのときここで勉強したらとか言ってた人いたけど、確かにこれ以上入るのは無理だなぁ。

 人口密度も増えて暑さが増した気がするし。


「ごめんね、灯里。邪魔だったでしょう?」

 真っ先に口を開いたのは美智留ちゃんだ。

「っへ! じゃ、まって程でもないけど!?」

 美智留ちゃんの言葉に他意はなかったと思うけれど、ついさっきキスをしていて邪魔をされたことを思い出してしまい挙動不審になってしまう。


 そんなあたしに、美智留ちゃんは生温かい視線を送るだけで何も言わない。

 いっそ何か言ってくれた方が良かったよ!


「な、頼むって。数学だけで良いから!」

 陸斗達は陸斗達で、さっきの問答の続きをしている。

「邪魔なんだけど?」

 陸斗は容赦なくバッサリ切っている。


 でも、このままだとこの問答が続くだけでいつまでも終わらなそうだ。