地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜

「隠すなって。……可愛いよ、灯里」

「っ!!」

 今まで聞いた事がない様な甘い声が降ってくる。

 強くて、カッコよくて、男らしい声の陸斗くん。
 こんな甘ったるい、砂糖菓子の様な声は初めて聞いたかも知れない。

 鼓動が早い。
 陸斗くんにも聞かれてしまいそうなくらい、ドクドクと鳴り響いている。


 そろりと顔を上げて彼の顔を見ると、とても優しい笑顔が迎えてくれた。

 いつもの力強い笑顔じゃない。

 ふわりと、包み込む様な優しい笑顔。

 甘い、どこまでも甘いその微笑みがあたしだけに向けられている。


 触れれば甘い味がしそうなその唇が、更に言葉を紡ぐ。

「好きだ、灯里。どうしようもなく、お前が欲しい」

 甘い声で紡がれる言葉は、それすらも甘くあたしの全身を甘く(とろ)けさる様。

「お前の目に映る男は俺だけで良い。灯里、俺だけを見ろ。俺だけにその顔を見せろよ」

 言いながら、優し気な瞳に真剣さが宿る。