「今日はもし会えたらこれを返そうかと思ってここに来ただけだから」
そうしてケースを軽く振る。
それがメガネケースだと分かると、あたしは「あ」と声を出した。
あたしの地味子用黒縁メガネ。
こんなに早く返しに来てくれるとは。
しかも、家の場所も知らないのにわざわざこの隣の県にまで来てくれるなんて……。
一瞬ストーカーという言葉が脳裏を過ったけれど、正直助かった。
明日からもう一つのオシャレなメガネの方を学校に着けていかなきゃならないかもと思っていたから。
美智留ちゃん達にはメイク好きを話したけれど、学校では地味子を続けるつもりだったし。
そのまま返してくれるのかと思ったら、何故かまたバッグにケースを戻す杉沢さん。
ニッコリと笑って口を開いた。
「ところで君たちは今からどこに行くのかな? 俺も一緒に行っていい?」
その顔には、OKしないとメガネは返さないよと書かれていた……。
そうしてケースを軽く振る。
それがメガネケースだと分かると、あたしは「あ」と声を出した。
あたしの地味子用黒縁メガネ。
こんなに早く返しに来てくれるとは。
しかも、家の場所も知らないのにわざわざこの隣の県にまで来てくれるなんて……。
一瞬ストーカーという言葉が脳裏を過ったけれど、正直助かった。
明日からもう一つのオシャレなメガネの方を学校に着けていかなきゃならないかもと思っていたから。
美智留ちゃん達にはメイク好きを話したけれど、学校では地味子を続けるつもりだったし。
そのまま返してくれるのかと思ったら、何故かまたバッグにケースを戻す杉沢さん。
ニッコリと笑って口を開いた。
「ところで君たちは今からどこに行くのかな? 俺も一緒に行っていい?」
その顔には、OKしないとメガネは返さないよと書かれていた……。



