二人一組で入る事になったお化け屋敷の入り口で、あたしは日高くんの隣に立っていた。


 何故こうなった!?


 お化け屋敷は二、三人を一組にして、時間を空けて順番に中に入る様になっていた。


 そこで真っ先に花田くんがさくらちゃんを誘ったんだ。



「宮野さん、良かったら俺と行かない? さっき怒っちゃったお詫びに、守らせてよ」
 なんて言って。

 さっき叱って落ち込ませてしまった事を気にしていたんだろうか。


 当然さくらちゃんが断るわけもなく。

「そんな、お詫びなんて! あれはあたしが悪かったんだし……。でも、その……一緒に行っても良い?」


 恥ずかしがりながら申し出を受ける姿がロップイヤーラビットみたいで可愛かった。

 もう、ズッキュンって感じで心に刺さってきた。