「倉木さんは……休んでいれば大丈夫そうかな?」

「うん、久しぶりに乗ったからビックリしちゃってるだけだと思う」

 三人の中ではあたしが一番軽症だと思う。


 花田くんはあたしの言葉を聞いて安心した様に頷き、そしてさくらちゃんの方を見た。

「宮野さんは、乗る前から無理してたよね? 何で慎也が苦手な人いるか聞いたとき言わなかったの?」

 少し怒気を含ませた声にドキリとする。

 花田くんも気付いてたんだ。


「乗る前にも本当に大丈夫か俺聞いたよね?」

「うっ……ごめんなさい」

 気持ち悪いのも相まって顔を上げられない様だ。

 さくらちゃんは(うつむ)いてただ謝る。



 無理してでも、好きな人と一緒に乗りたかったのかな。

 予想でしかないけど、そんな感じなんだと思う。

 それに……。