《灯里、もしかしてあんた……どうせ逃げられないんだし、自分の気持ちとか関係ないんじゃないかとか考えてない?》

「……」

 図星だった。

 というか、言われて初めてハッキリ自分がそう思っていたことを自覚した。


《もしそう思っているなら考えを改めて。灯里が本当に嫌だと思っているなら、あたし達がどんな手を使ってでも助け出すから。だから自分の気持ちにはちゃんと向き合って》

「……」

《そうだよ! 灯里ちゃんの気持ちが大事なんだから!》

《そうそう。日高のこと嫌ならあたしが蹴っ飛ばしてやるからさ》

 さくらちゃんと沙良ちゃんも美智留ちゃんの言葉に同意する。


 ヤバい……泣きそう……。


 こんなにもあたしを想ってくれている友人がいる。

 仲良くするようになってまだひと月も経っていないのに……。