「早寝とスキンケア。ちゃんと約束は守ってるぜ? だからお前も約束通りご褒美はくれよ」

 確かにクマも薄くなっているし、肌の調子も良くなっているみたいだ。

 口元の傷もほとんど消えている。

 ちゃんとやってくれているのは見れば分かった。


 それに忘れてたけれど、確かにご褒美は“定期的に”貰うって言ってたっけ。


「でも口は駄目!」

 こんなところで口にキスは駄目。


 せめて頬ならまだ……と思ってそう言ったんだけれど……。

「じゃあ口以外なら良いんだな?」

 そう確認されて、手首を掴んでいた手がそのままあたしの手を取った。


 そこに顔が近付けられ、指先にキスを落とされる。

 その仕草だけで顔に熱が集まりそうだ。


 軽く息を呑んでいるうちに、次は頬にキスされる。