ちょっと待って、今日高くん何しようとしてた?

「おい」

「い、今キスしようとしてた?」

 不満そうな声を上げる日高くんに確認する。


「当たり前だろ?」

 それが一番好きだって伝わりやすいし、とまで言ってくる。


「いや、ダメでしょ!?」

 まず不意打ちの様なキスは駄目だし、あたしは良い何て言ってないし。

 でも一番の理由は。


「ここ、公園だよ? 周りに人いるんだよ?」

 そう、人目があるってことだ。


 前も人目のある場所だったけれどそれは本当に不意打ちで、何をされるか分からなかったから。

 でも今は何か分かっちゃったし、少なくともここでキスは駄目だ。


 そう拒絶すると「でもご褒美は欲しいんだが?」と軽く睨まれた。

「ご褒美?」

 聞き返すと、彼の口端が上がる。